かえるくんのおうちラボ blog

おうちでぼんやりと思うこと

ステロイドパルスをするよ③骨塩定量・皮膚科受診・眼科受診

さて1回目のステロイドパルスがさくっと終わりました。

前回までのステロイドパルス編はこちら

treefrog-labo.hatenablog.com

しゃっくりのとめかた  Hiccups Strikes!

最初のステロイドは特になにごともなく終わったと書きましたが、全然何もなかったかというとそうでもなくて、二日目より腰とふともものにぶい痛みとしゃっくりが出てきました。ふとももと腰というと割と大きな筋肉なのでステロイドでミオパチー*1かなとちらっと思いましたが蹲踞(剣道のはじめのまえのしゃがんだ状態)から立てるのでまあいいかなと。

しゃっくりはステロイド投与のあとで割とよく見られる症状で、なかなか治らない上にやっと治ったとおもったらすぐにヒックって出るので地味に嫌なものです。

ここでしゃっくりのとめかたです。

  1. なにかお薬をつかう。
  2. 体を正面に向けたまま首から上だけを思いっきり左に向いて横に出した左手のカップからゆっくりお茶(なんでもよい)をのむ。
  3. 甘いチョコレートを数粒ゆっくり口の中で溶かす
  解説
  1. お薬:文献的にはγ-アミノ酪酸=GABAを作動させるバクロフェンがもっとも良いのですが、日本でしゃっくりに保険が効くのはクロルプロマジンコントミン)だけということになってます。プリンペランつかったり市販薬なら柿のヘタを煎じた漢方薬(柿蒂湯)などもあります。どれも効果はいまひとつ。

  2. 顔捻り飲水法:なぜか抜群に成功率が高く、効けば即座に止まります。できるならお茶を飲む時に息を吐ききって横隔膜の筋を下に押さえ込むすのを意識するとなお良いです。ぼくは鈴宮淳司先生という名医に教えてもらった方法ですが、鈴宮先生は田村和夫先生というすごい先生に教えてもらったそうです。ただ経験的には何度もしゃっくりが再発する場合は繰り返してくるとだんだん効かなくなります。

  3. しっかり甘いチョコ。普段食べるならSIMON COLL のダークチョコレートカカオニブや明治ザ・チョコレートのベネズエラが断然おすすめですがしゃっくりを止めてくれるのは明治ミルクチョコレート BOX (26枚)です。なんとなく口に放り込まず一粒ずつ味わいながら溶かして様子をみます。今回はγ-アミノ酪酸に期待してグリコのメンタルバランスチョコレートGABA<ミルク>にしてみました。チョコは効けば長くしゃっくりを抑えてくれるのですが、ステロイドを使っている時は血糖にも気をつけなきゃいけないのでちょっと繰り返しにくいですね

 

さて、しゃっくりに熱くなりすぎた。

副作用プレチェック

ぼくのスケジュールの関係で、入院当日は新型コロナPCR、採血、レントゲンだけでいきなり3日間パルスを始めてもらったのですが、週が明けて年末のお休みに入る前の3日間で気になるところを一通りチェックして回ります。

  • 12月26日(月) 骨密度測定、眼科受診
  • 12月27日(火) 歯科、耳鼻科受診
  • 12月27日ー28日 蓄尿
  • 12月28日 採血・検尿、簡易血糖測定
  血栓症

ステロイド投与にあたって血管が詰まる血栓症というものに注意が必要になりますが、最初の採血で血液の固まりやすさや小さな血栓ができてる兆候がなかったのでオッケーをもらいました。あやしければ超音波で足など血栓ができやすいところをチェックします。

  感染症

とりあえず肺炎注意です。あとぼくはクローン病(腸の方の病気ね)でもともとインフリキシマブという薬も使ってるので結核も結構怖いです。肺のレントゲンオッケーでした。月曜日からはST合剤(バクタ)という特殊な肺炎*2に使うくすりを予防のため飲み始めました。

  胃潰瘍

胃が荒れるのはどうしようもないので胃薬を始めます。これもステロイドが飲み薬に切り替わる月曜日から開始しました。

  骨粗鬆症

腰と右股関節の骨密度を測って、よほど強いというわけでなければ骨を硬くするビスホスフォネートという骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のお薬を始めます。この薬は歯の生え際から下顎を溶かすという恐ろしい副作用*3があるので、使う前に歯科口腔外科で歯と顎の状態を調べてもらいます。歯科の先生には「きれいにされてますね。大丈夫。何かあったらすぐ言ってください」とオッケーをもらったのでお薬開始です。いろんな薬を同時に始めると副作用が出た時にどれかわからないのでひとまず土曜日から開始予定です。

  白内障緑内障

呼ばれていったらあれよあれよといっぱい検査したわ。憶えているかな。まずは視野検査と網膜の検査、眼底写真、眼圧、視力、診察をうけて散瞳してから目の細胞の写真をとって眼底写真をとりました。ここで一回診察してもらってちょっと気になるからと瞳孔を開ける目薬を指してからもう一回眼底の写真と網膜の中心の黄斑という場所をしっかり確認。

眼科の先生「裸眼でもこれならいけそうな視力ですね。老眼鏡はまだ、あー使ってますか、ふふふ。ちょっと気になるのは右目だけ少し網膜の黄斑部分に水が溜まってますね。中心性漿液性脈絡網膜症というものです。ストレスが原因ですかね。ゆっくりしてください。自覚症状はあまりないと思うので通常は放っておいても差し支えないですが、ステロイドで出ることもあるので来週の木曜日にもう一回見てみてみましょう。白内障は全然ないです。緑内障も大丈夫そうですがいまの眼圧は18。21までが正常だけれど本当に安心なのは15以下です♡ 中心性漿液性脈絡網膜症といっしょに今後ときどき診てもらってもいいですね。」中心性漿液性脈絡網膜症*4、たしたことないけど網膜剥離でした。そうですか。なんだか情報量が多い。ひとまず様子見でした。

  耳鼻科

「IgA腎症の日本のスタンダードは扁桃摘出+ステロイドパルスだから、クローン病だけにこだわってコレをせずに将来透析になると嫌だよね。やれることやっとこう。」という感じで扁摘+パルスをしているのは前に書いたとおりですが、扁摘してから結構調子が悪いです。

手術してから味覚や飲み込みに問題が出ている以外に、顔や顎や背中にアトピー様の湿疹*5が出たりもして、なんと腎機能は却って悪くなっちゃいました。タンパク尿ドバーっと増えて激ヤバです*6。そしてたまたま11月にとった頭のMRIでなんか喉から鼻の方に炎症があるねって。まあパンが上がるせいなんでしょう。パン・・・。

というわけで何がどうなるわけでもないですが、一度、耳鼻科でも今の状態を評価してもらっておこうということになりました。ただ耳鼻科は年末あまりの忙しさで年明けにさせてねってなりました。

 

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  血糖

もうお腹いっぱいですが血糖です。母も母型の祖父も糖尿病なのでちょっと心配です。

こんな感じ。早朝、朝食前、昼食前、昼食後2h、夕食前、夕食後2hのタイミングです。

  • 06:30 91mg/dl
  • 11:30 105 mg/dl
  • 14:00 148 mg/dl
  • 17:30  113 mg/dl
  • 20:00 332 mg/dl

ギニヤー!朝から順調でしたが少しずつ上がって夕食後はまさかの300超えの高血糖

困ったな、ということで29日に2ラウンド目になりました。今度は毎食前・眠前。

  • 7:00 90
  • 11:30 108
  • 17:30 119
  • 21:00 186

やっぱり少しずつ上がるんだなー。ステロイドが高容量のいまだけ凌げばなんとかなりそうだけどはてさてどうなるかな。

パルス1回目の評価

で、肝心のステロイドパルスの効果はどうかというと、腎臓にはめちゃ効果がありました。

細々と書かないかわりに腎臓にお悩みの人にはどんな具合かわかるようにちょっと書いておきます。

そのかわり筋肉が壊れると出てくるCKや肝臓の酵素は少し上がってしまいました。色々始まった薬のせいかもしれいしステロイドパルス2日目にあった筋肉痛としゃっくりに関連したものかもしれません。30日にもう一回チェックしてお薬大丈夫か見てみることになりました。

準備完了

なんだか文字にすると忙しいけれど、実際にはまずまず大丈夫かなという感じです。

病院食がめちゃくちゃ腎臓に優しいので良くなるならそれもあるかなと思っていましたが、実際の数値を見るとパルスなしではなかなかここまで復活はしない値かなと思います。

さあ、明日から2回目だよ。


- - - - - - ✂︎ キリトリ- - - - - - 

2回目の様子はこっち。

ステロイドパルスをするよ④ 年越しパルス - かえるくんのおうちラボ blog

 

  

*1:myo=筋肉+pathy=苦痛 というわけで、そのまんまなんていうか筋肉の障害のことです

*2:ニューモシスチス肺炎という免疫不全の時にかかりやすい非常にやっかいな肺炎です。昔はカリニ肺炎と呼ばれていてAIDSの患者さんがかかることで有名になりました

*3:日本口腔外科学会より顎骨壊死のポジションペーパーが出されています。https://www.jsoms.or.jp/medical/work/guideline/bisphos01/

*4:日本眼科学会に中心性漿液性脈絡網膜症の解説があります。https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=51

*5:かきそびれましたが皮膚科の先生にも診てもらえました。今回の入院は主治医と皮膚科の先生しか男性に合ってません。

*6:扁摘+パルスが標準的治療であることはたしかです。一時的に扁摘後に悪くなる人はいるそうですが、ぼくのはちょっと特殊なケースでしょう。なので、これを見たひとが「扁摘+パルスを受けるのやめた!」ってならないようにどのくらい腎臓がへこんだかはちょっと伏せておきます。

*7:高倍率視野