東京五輪・パラリンピックが止まるには - かえるくんのおうちラボ blog

日本政府は未だになんのコロナ戦略ももたず、国会審議では五輪・パラリンピックへの議論も進まない。

国会審議とは、どんな質問にも（たとえYes/Noを聞く質問でも）『手を上げる→立って何か言う→着席する』というプロセスを繰り返せば審議が終わるものと認識しているらしく、菅首相や閣僚は、あらゆる審議に「国民の安全を守りながらオリ・パラをやる。」と唱えるだけの自動応答システムになってしまった。

小池知事も戦略を持たない点では政府と同じだけれど、少しでもたくさん「いいね」を求めるみたいに、風向きを見ながら誰かより一歩早くモノを言い続けてるヒトなんだなと、ぼくは思っている。

それは決して市民の方を向いているワケではなくて、自分だけを見ているにすぎないけど、ネット署名が注目を集めはじめた中で小池さんオリパラ辞めるって言うかも、と思っていた。

けれど、昨日の国会審議でその期待は薄くなってしまった。

チラチラ見ていた昨日の国会審議では、感情的すぎず理路整然とした良い質疑がたくさんあったが、残念ながらそのほぼ全てに自動応答が繰り返されるのみで国会審議は消費されていった。

ところがぼくは重大なシーンを見逃していたよ。

蓮舫議員が、事前に通告なくゲリラ的に「小池知事が中止って言うかもよ」って発言していたのだ。

うへー、最悪でなんて余計な一言だ…。もはや質問でもなんでもなく言いたいだけじゃん。あなたオリ・パラ中止して、欲しいんじゃなかったの？

コロナ戦略の文脈の中で出た話ではなく、自分がドヤ顔するためだけに他人の名前を持ち出して、結果的に小池さんが中止と言い出す目を消してしまった。

忘れていたがこの人も自分ファーストの人だった。

インドでは自分の家族を近所の公園で火葬し、ガンジス川に多数の遺体が浮かぶ事態になっている。

バイデンさんは先月、医療用酸素、ワクチンの原料、薬などの緊急支援を表明した。日本はインドの選手が参加できなくても笑顔で聖火をつなぎオリパラ開催するという。オリンピックってなんなの？本当にやっちゃったらどんな顔で開会式を迎えればよいのか…。

コロナに対しては「国民の安全を守る」ではなくて「世界みんなでコロナの制御を目指す」視点が必要なのだが、日本はいま自分ファーストの人たちがハンドルを握り最も愚かな道な突き進む。

日本にコロナ戦略がどこにもないので、がっかりなプロセスだとしても小池さんの中止発言からの雪崩でオリ・パラが中止になることを期待するのがもっとも現実的かな思っていた。

けれど小池さんは先の通り「自分が先頭で言いたい」人なのだ。蓮舫議員ファーストを後押しすることになった以上、中止とは言いたくないだろう。

もはや内閣の外側にいる偉いお年寄り達が遅すぎる中止決定を菅首相に突きつけて、空中分解のようにオリ・パラが中止されるのを待つしか方法がないのだろうか。

どうすればコロナ戦略を構築できるのか、どうやったらまともに議論ができるのか。

本当に嫌になるけれど、もうどうでもいいやと思いたくなるけれど、それでも僕たちは考え続けながら、声をあげていくしかないのだ。その声があつまって、とりあえず政府が立ち止まらざるをえなくなることもある。

考え続けよう。自分の声を上げ続けよう。人の声に耳を傾けよう。